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基層人間学コース

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基層人間学コース   哲学専門


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 本研究室では主として西洋哲学の諸問題を研究対象としている。しかし哲学においては、過去・現代を問わず、同じ問題が異なった形で出て来ているので、何を研究テーマとして選ぶかということは、それほど本質的なことではない。各自が自分に合った哲学者ないし問題を選び、それを突破口として専門的な研究の道に入ればよいのである。大切なことは何よりも、自ら選んだ研究分野に深く入りこんでいくこと、自ら問題を立てて考えぬき、そこから一定の結論を導き出す力を養うことである。
 そのために一番確実な道は、古今の偉大な哲学者が著した原典と格闘し、彼らが精魂を傾けて切り開いた思想の道を、みなさん一人一人が自分でたどってみることであろう。哲学は、長い伝統の上に成り立っている。人類の偉大な知的遺産である。本研究室では、そのような信念のもとに、みなさんが自ら原典を深く読み、研究者として(そして究極的には十全たる人間として)独り立ちして自ら考えることを、最終目標として重視している。
 大学院生のみなさんは、演習・講義に出席し、リポーターになったり討論に加わったりすることによって、自分の思考力や議論の能力を養っていく。前期課程の目標は、自ら選択したテーマを消化し、修士論文を書き上げることである。その過程で養われた思考力や議論の能力は、社会人としての実生活で役立つことになるはずである。また博士後期課程に進んだ場合には、学会発表や博士論文執筆のために役立つことになる。修士課程を終え社会に出ていった人たちも、博士後期課程に進んだ人たちも、みなそれぞれの場で、社会人あるいは研究者として自立し、哲学研究を通して学んだことを活かしつつ、自らの道を切り開いて進んでいるという事実は、教員にとっても本当に嬉しく、励まされることである。


修士論文

ヒューム信念論における宗教的信念についての考察 /ヒュームにおける人格の同一性 / アリストテレス『生成消滅論』における四元素の相互生成を支えるもの / 前期ウィトゲンシュタインにおける存在論と倫理の関係について / プラトン『ゴルギアス』における弁論術の視点再考 / フッサール現象学におけるヒューム哲学の受容 / ウィトゲンシュタインの後期哲学における心的述語批判について / Does Death Harm the One Who Dies? / アリストテレスにおける動物と自分自身を動かす動 / 自由意志と物理的決定論 / プラトン『ゴルギアス』における徳と幸福の関係について /  『パイドン』における魂像 / プラトン『法律』における二つの宗教的要素とその統一的解釈 / サルトル『存在と無』における存在論的基盤としての存在 / フッサール現象学は"現前の形而上学"か? / ウィトゲンシュタインにおける真理条件と使用 / カント『自然科学の形而上学的原理』における物質概念 / ソクラテスの理性と彼のダイモニオン / プラトン『国家』における判断と魂の三部分の位置づけ / カント『純粋理性批判』「純粋悟性概念の演繹」における統覚概念についてなど

博士論文

ウィトゲンシュタインと論理主義ー論理学と数学の緊密な関係 / カントの「経験の限界」の哲学 / カント批判哲学の研究―神問題 / 中期プラトンにおける二世界論―『国家』第五巻475e3-480a13 / プラトン知識論の研究―『メノン』の想起説に関する考察 / 再考「コギト・エルゴ・スム」 / デカルトにおける懐疑の構造 / デカルト的「人間」像―心身の区別と合一との狭間で / フッサール言語論の可能性―直観と言語の関係から / 超越論的相互主観性―フッサール現象学と他者 / ハイデガーにおける倫理学の可能性―他者と自然とをめぐってなど

講義題目

プラトン『パイドン』 / アリストテレス研究 / アウグスティヌス研究  / デカルト研究 / デイヴィド・ヒューム研究 / フッサールにおける他者認識の問題 /ハイデガー『存在と時間』 / ゴッコ遊びと想像力の問題 / 哲学セミナー

金山弥平 教授

古代ギリシア哲学。主要対象はソクラテス,プラトン,アリストテレス,ヘレニズム哲学(ストア派,エピクロス派,懐疑派)。とくに認識論,方法論への関心 が強く,プラトンの感覚論,仮設法,ピュロン派懐疑主義に焦点をあてて研究を進めてきた。研究は,プラトン認識論,古代懐疑主義(アカデメイア派,セクス トス・エンペイリコス)から,ストア派,エピクロス派,さらにはガレノスまで範囲を広げつつある。大学院生の指導にあたっては,第一に,楽しく学ぶこと,第二に,正解はないものとして,他の人,またとくに自分を説得できるようなストーリー,および緻密な議論を作っていくことを重視している。

田村 均 教授

現代の哲学的問題を、西洋近代哲学の展望の中で検討して行くという姿勢をとる。具体的には、知識や人格の自我といった重要な哲学的問題を、ジョン・ ロックやデイヴィド・ヒュームなど英国古典経験哲学者の考え方を生かすかたちで検討している。西洋文明を同一化すべき模範と見るのではなく、理解すべき他 者として捉える必要性を強調する。ヨーロッパ文化圏外からの西洋哲学研究は、人類学者の立場で実践されなければ意味をなさないという考え方をとっている。

宮原 勇 教授

現代哲学を現象学や解釈学を中心に広く研究している。特に最近の研究テーマは、<言語と認識>であり、フッサールの現象学的言語理論を認知言語学の最新の展開の下に再検討する作業を続けている。もともと、フッサールの現象学ばかりではなく、人間存在の実存分析を中心としたハイデガーの存在論やガダマーの哲学的解釈理論、そしてハーバーマスのコミュニケーション哲学を研究してきていて、そのような射程の下に言語コミュニケーションの現象学を構築することを最終的な目標として目指している。