サンスクリット語のローマ字転写のコンピューター入力について
 
 
・サンスクリット語のローマ字転写に関しては、最近まで統一した規格はなかったのですが、現在は、全ての文字を統一したコードで扱おうというUnicode (http://www.unicode.org/)が普及してきました。このUnicodeを使えば、コンピューターの機種に依存せず、様々な文字の表示を共有できます。
 ・このUnicode上にā,ṛなどダイアクリティカルマークの付いたローマ字も割り振られています(サンスクリットに関連したものは主に Latin Extended Additional に入れられています)ので、サンスクリット語のローマ字転写に関しても、今後は徐々にこの規格が普及してくるはずですし、またせっかくできた統一規格ですから、普及させるべきでもあります。
・すべてのワープロ・ソフトがUnicodeに対応しているわけではないので注意が必要ですが、マックOSXの場合、MSワードがversion 2004以降Unicodeに対応して、ずいぶん便利になりました。
・デーヴァナーガリ文字もUnicodeで規定されています。マックOSXであれば、Devanagari MTというフォントとDevanagari-QWERTYという入力用システムが用意されていますので、すぐに入力できます。
 ・最近のOSには最初からArial Unicode MS (Windows XP) や、Lucida Grande (OSX)CourierというUnicodeに対応した(ダイアクリティカルマークの付いたローマ字を含む)フォントが付属しています。マックOSXの場合、10.4Tigerに付属しているものからTimesフォント(Times.dfont)でもダイアクリティカルマークを付した文字が打てるようになりました。これで論文執筆に必要な書体はすべてそろいました。
・別のTimes系統の書体のフォントとして、ワシントン大学のGandhariUnicodeフォントがあります。その他のフォントの情報がヴァージニア大The Tibetan & Himalayan Digital Libraryのページ(http://iris.lib.virginia.edu/tibet/tools/diafonts.html)にあります。たくさんの字体が出そろってきましたので、気に入るフォントを探してみてください。マックOSXを使っている人は、ダウンロードして、ライブラリの中のFontフォルダに入れてやるだけで問題なく使えます。
・ワシントン大学のGandhariUnicodeフォントにはKeymanというウインドウズ(+MSワード)用の入力用システムも用意されていますので、ウインドウズを使う人は是非これを使ってみてください(使い方は附属の説明を読んでください。)
・ワードの場合は、「記号と特殊文字」の欄でキーを割り振ってやることもできます。下の表を参考にして自分の使いやすいように割り振ってください。
 ・入力には、マックOS Xの人はEasy Unicode というキーボード配列を使ってみてください。ワシントン大学のページからダウンロードできます(インストール方法なども。基本的にはライブラリの中のkeyboardLayoutsフォルダに入れるだけです。)これを使うとUnicode文字が
ā: Opt+a            Ā: Opt+Shift+a
ī: Opt+i            Ī: Opt+Shift+i
ū: Opt+u            Ū: Opt+Shift+u
ṛ: Opt+r            Ṛ: Opt+Shift+r
ṝ: Opt+f            Ṝ: Opt+Shift+f
ḷ: Opt+l            Ḷ: Opt+Shift+l
ṅ: Opt+k or g        Ṅ: Opt+Shift+k or g
ñ: Opt+c or j        Ñ: Opt+Shift+c or j
ṭ: Opt+t            Ṭ: Opt+Shift+t
ḍ: Opt+d            Ḍ: Opt+Shift+d
ṇ: Opt+n            Ṇ: Opt+Shift+n
ś: Opt+s            Ś: Opt+Shift+s
ṣ: Opt+x            Ṣ: Opt+Shift+x
ḥ: Opt+h            Ḥ: Opt+Shift+h
ṃ: Opt+m        Ṃ: Opt+Shift+m
と簡単に入力できるようになります。マックの場合は、すべてのUnicode対応アプリケーションで共通してこのキーボードが使えますから、ワードでも「記号と特殊文字」でキーを割り当てる必要はありません。
 また、このEasyUnicode(Ver.4以降)を使えば、ā́ū̀ といった形で、アクセント記号などとの組み合わせも簡単に入力できます。詳しくは、EasyUnicodeに添付されるチャートを参照してください。
畝部俊也:unebelit.nagoya-u.ac.jp